日本社会全体として「人手不足」が叫ばれるようになって久しいですが、その中でも特に建設業界は働き方に業界特有の現状と課題があり、その傾向がより顕著になっています。
【建設業界における働き方の現状と課題】
①他産業より労働時間が長く休日が少ない。
資料①によると、建設業は年間実労働時間が他産業に比べ258時間多くいという特徴があります。また、他産業では10年間の間に87時間実労働時間が削減されていますが、建設業界では9時間しか実労働時間が削減されておりません。
年間出勤日数も、他産業では222日の出勤日数が、建設業では251日と29日多いという結果になっております。この10年間では他産業で11日年間出勤日数が減少していますが、建設業界では5日しか減っていません。
さらに資料②によれば、建設業界では全体の65%が4週(1か月)のうち4日以下の休日しかとれていないという現状が明らかになります。
②技能労働者の高齢化と若手人材不足。
次に、技能労働者の高齢化が進んでいるという課題があります。
資料③にある通り、建設業就業者はこの20年間で200万人弱減少しております。
また、建設業就業者も3分の1は55才以上と高齢化が進んでいます。
このような現状に加え、今後は建設業就業者の大量離職が見込まれ(資料④)新たに建設業に就業する若手人材の確保・育成が急務となっております。
③若手人材の離職率が高く、女性の就業率が低い。
技能労働者の高齢化・大量離職という課題を抱え、若手人材の確保・育成が急務となっていますが、全産業のうち建設業への入職率は7.8%(うち新卒者の入職率は5.5%)と低い比率に留まっております。
また、入社3年目までの離職率も全産業と比べ建設業は高くなっております。(資料⑤)
さらに建設業では女性の就業率も低く、在職者に占める女性職員の割合は全体で12.4%、技術者では3.5%、技能者は2.4%となっております。(資料⑥)
最近1年間に採用した女性職員も男女比では男性85.7%、女性14.3%と少なく、加えてその女性の職種も技術者が15.3%、技能者が3.2%、事務81.5%と女性の技能労働者への就業が男性に比べ圧倒的に低いという現状です。(資料⑦)
若手人材の確保に加え、女性職員の活躍も建設業界の課題となっております。
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